空間デザイン #3
姿をあらわす「非日常」
約2か月に及ぶ基礎工事を終え
2021年2月、雪がちらつく日に棟上げの日を迎えた。
大工さんたちの眼差しは、いつにも増して鋭い。
スタッフたちも総動員でその光景を見守る。
巨大なクレーン車が細い路地を渡り、巨大な柱を軽々と持ち上げた。
それまで紙の上にしか存在しなかった姿が顔を出す。
これからも何十年にも渡ってこの家を支え続ける躯体を
直接目にし、この手に触れることができるのは今日この瞬間しかない。
あっという間に大部分が組み上がった時、これまでの天気が打って変わり
暖かな日が差してきた。